■『しゃばけ』シリーズとは? (→公式ページはこちら

新潮社から出ている、異色の大江戸推理帖。大店の病弱な若旦那・一太郎が、妖怪の助けを借りて怪事件に挑む姿を描く。
…と言うと単純ですが、これがとにかく面白い! とぼけた味わいで、人間とはズレた感覚を持った妖怪たちが巻き起こす珍騒動や妙なやりとりには、ついつい毎度笑ってしまいます。
挿絵もほのぼのと可愛らしく、気軽に読める小説なので、ぜひ読んでみて下さい♪

現在、シリーズが『しゃばけ』『ぬしさまへ』『ねこのばば』『おまけのこ』と、四冊刊行されています。
新潮文庫『しゃばけ』(畠中恵 著)から入るのがベストですが、他の本からでも充分楽しめます。


■あらすじ紹介

時は江戸時代。日本橋の廻船問屋「長崎屋」は、主人夫婦が息子に滅法甘いことで有名な大店だ。
ただし当の一人息子・一太郎は、生まれつき極度の虚弱体質。砂糖菓子の如く甘やかされたところでグレる体力すら無く、日々寝込んで死線を彷徨いながらも真っ直ぐに育っている。

ところがある日、一太郎が夜中に家を抜け出した上に、その先で殺人を目撃したものだからさあ大変。彼は次第に、不可解な連続殺傷事件に巻き込まれていく。

しかしこの一太郎には、親すら知らない秘密があった。実は幼い頃から、手代の姿をした二人の妖怪に守られているのだ。一癖も二癖もある他の妖たちの力も借りて、一太郎は何とか怪事件を収めようと動き出すのだが……


■登場人物紹介 (※絵は私の想像です。オフィシャルとは大分違います…)

一太郎

廻船・薬種問屋「長崎屋」の若旦那。数えで17歳。
生まれつき体が弱く、人生の大半を寝込んだまま過ごしている。
そのため両親や手代に日々甘やかされて育つ。が、死と隣り合わせの人生を歩んできたせいか少々悟ったところがあり、したたかな江戸っ子魂の持ち主で、頭の回転も速い。
実は故あって、妖怪を判別できるという特異体質をもっている。

仁吉

長崎屋に奉公している、数えで22歳のやり手・美形手代。
…と見せかけて実は、虚弱な一太郎を助けるために遣わされた妖怪”白沢”の仮の姿。
一太郎の兄やであり育ての親だが、妖ゆえ考え方にズレたところがあり、日々常軌を逸した過保護っぷりを発揮しては一太郎を呆れさせている。

佐助

仁吉と同じく、手代の姿で一太郎に仕える妖怪”犬神”。
がっしりとした巨漢で、並外れた怪力の持ち主。一太郎への過保護は仁吉といい勝負で、二人揃うともう色々どうしようもない。
だが、直情型の仁吉に比べればまだ理性的で、思慮深い振る舞いが多い。


<その他の主な登場人物>
松之助
一太郎の腹違いの兄。生き別れどころか、存在を抹消されている。
屏風のぞき
一太郎の部屋の屏風が化けた、派手好きな妖。仁吉と仲が悪い。
栄吉
一太郎の唯一無二の親友。菓子屋の跡取りだが、殺人的に菓子作りがヘタ。
鳴家
屋敷に沢山住み着いている小妖怪。一太郎に懐いている。


■『しゃばけ』を語る。(↓微妙にネタバレ有りますので、3巻まで読んだ人向けかも…)

実は最初に本屋でこの本を見かけたときは、あらすじと冒頭を読んだ辺りで「これって、新潮文庫で出てるけど、女性向けライトノベルなのでは?」と思い、棚に戻してしまいました。…すみません(汗)
ですが、周りの評判を聞いてちゃんと読んでみて驚いた。誤解してすみませんこれ面白いわ!そして異色のキャラものではあるけれど、れっきとした人情時代劇です。
幼い頃から病弱で、親戚たちが自分が死んだ後の算段を立てるのを聞きながら育った一太郎。何百年もの片思いの末、複雑な思いを飲み込んで長崎屋にやってきた仁吉。以前に奉公していた店での悲惨な思い出を引きずる佐助。
それぞれ訳ありな事情を抱えながらも、それをサッパリ感じさせないほど明るく振舞う登場人物たちと、ほのぼのと展開する物語。そんな深い前向きさや、いつでも安心して読めるところが凄く好きです。


でもいかんせん、十代の若い世代には新潮文庫は敷居が高いし、月代入りチョンマゲは抵抗あるしで、作品の読者層が20〜30代女性(らしい)。…これって凄く勿体無い気がするんです。私はぜひとも十代の人に読んで欲しいなあ。
というわけで、この紹介ページを作りました。
ここを見て、(チョンマゲの主人公はちょっと…という方でも/笑)しゃばけを読んでハマってくれる人が居たらいいなと思います。いや、もし最初は抵抗があっても、オフィシャルの挿絵ほんとに可愛いんで、じきにチョンマゲ万歳って思う時がきますって。絶対。(笑)

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